声にすればするほど、世の人間になってゆく、色づいてゆく。
嘘が艶を増し、もう跡戻りできない旅路は目減りしていく。

目減りと言っても宿題や仕事を片付けるようなもので、そこからが始まりだ。

私は私がどれだけ始まっているのかは、分からないが、参加しなければならない。音を奏でるということは、紛れもなく風や雨や地震や雷の住む世界に入るという事だ。