音楽

「すべての表現は音楽になりたがっている」という名言がある。なるほどそうだなぁと思う。

音はなんだか特別だ。重要ななにかを担っているように思える。若い頃「お前、そんな音楽聴いてるのか」なんて言うと殴り合いの喧嘩になったりもした。
音楽シーンという“社会”に主流・亜流が存在した時代ということもあるかも知れない。
フラットな今は、主流・亜流は存在しない。先入観なく、素直に手を伸ばすことができる。あるのは、真か偽かだけだ。
もっと押し進めて言うと、「呪いのあるものが音楽で、呪いのないものは音楽ではない」という気がしている。
呪いとは、沢山の条理・不条理を飛び越えて、真か偽かを嗅ぎ取る力です。

「言わなくても分かる世界(呪いのお蔭で)」で暮らす人々はとても音楽的です。


酒には酒精が宿るので、「俺の酒が飲めないのか」「一緒に酒を飲んだ仲じゃないか」
といった言い方が成り立つ事と、なんだか似ていると思うのです。